GT2545TとGT2542Tの比較・レビュー

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Gitzoの2型トラベラーといえば、私のような山野をフィールドにするカメラマンが一度は気になる三脚だと思います。
その2型トラベラーが3年ぶりにモデルチェンジしました。

現行型のGT2542Tは発売当初から気になっていたモデルでしたので、その後継モデルとなる新型のGT2545Tには注目していましたが、仕様よりも何よりも先に目に飛び込んできたのが大幅な価格改定。
為替の影響も大きいのだと思いますが、約4万も値上げになっています。

こんなに値上がりするんじゃ、値上がり前の現行モデルを買ってしまえ?。
そう思って量販店に行ったところ、なぜか発売日前のGT2545Tが販売開始されていました。
せっかくだからとお試しで両モデルを店頭で触ってみたところ・・・、持ち帰ったのは新型の方でした。
価格改定に落胆して着目していなかった仕様差異が思いのほか大きかったからです。

GT2545T

本記事では、GT2542TとGT2545Tの比較を通じて、GT2545Tの良さについて簡単にまとめてみました。


さて、新型のGT2545Tですが、現行型のGT2542Tと2つの点で大きな差があります。
私の場合、新型を選んだ決め手はこの2つだけです。

1点目は、伸長(全伸高)です。
身長175cmの私の場合、現行モデルは脚を目一杯伸ばして、かつエレベーターを一杯まで伸ばしてもアイレベルに届きません。
常に腰を屈めて撮影をすることになります。
これは良い写真を撮る上で好ましいものとは言えず、これまで購入に踏み切れなかった主な問題でした。

新型モデルでは、脚のロック機構を改善することによって、縮長(格納高)をほとんど変えずに伸長を約10cmも高くしています。
このため、アイレベル確保はもちろん、エレベーターを伸ばしきるような運用を避けることもできるようになりました。
三脚比較表.png

比較表を良く見て頂けるとお分かりになるかと存じますが、GT2545Tはマウンテニア2型に匹敵する伸長を実現しています。
敢えて言えば、携行性の良さと引き替えに高さを犠牲にした「トラベラー」モデルから、「コンパクトに畳めるマウンテニア」へ進化しています。

[左から、マウンテニアGT2541、トラベラーGT2545T、ベルボン UT-63Q]
DSC_2641_FULL_Sig.jpg


2点目は、剛性です。
現行のGT2542Tと新型のGT2545Tを上からぐっと押さえつけてみると、剛性の違いに驚かされます。
前者がしなるのに対して、後者は硬く反発します。
まるでマウンテニア2型と3型のような違いに感じました。

絶対値としてどこまで剛性が必要なんだ。という点は議論の余地があります。
ただ、ボディ+所有レンズのほとんどの構成がほぼ2kgであり、望遠を多用する私にとっては素晴らしく魅力的に映る事実でした。

店頭では、GT2545TはGT2542Tと比較してパイプ系が1mm増している他、新しい素材であるCarbon eXactが利用されており、こうした積み重ねによるもので剛性が増しているとご案内を頂きました。
また、1点目の改善により、エレベーターの利用も限定的になるため、こうした点も安定性に寄与しています。

[縮長はそのまま、パイプ径は太くなりました]
サイズ

こうした改善を見ると、トラベラーシリーズが本モデルにおいて素晴らしい進化をしたと感じられます。
絶対額としての新型モデルは決して安くはありませんが、価格差分の価値は認められました。


尚、GT2542Tと変わった点として、付属品に純正の三脚ストラップが付属します。
そして、なんとショートポールが付属してきました。
脚だけで高さが稼げるようになったからでしょうか。
付属品

トラベラーモデルに興味があり、D800,EOS 5Dクラスのカメラをお持ちの方には、店頭で触ってみることをお勧め致します。
現行型のGT2542T
新型GT2545T

尚、雲台はやっぱりMarkins Q3iTRがピッタリ合うので、合わせ買いしました。

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